歯周病治療|都立大学駅2分|歯周病学会認定医在籍の都立大学上田歯科

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歯周病治療

歯周病治療|都立大学駅2分|歯周病学会認定医在籍の都立大学上田歯科

当院の歯周病治療の特徴

歯がうずき頬に手を当てる女性

歯周病治療は当院で最も力を入れている診療内容です。当院の歯科医師は、長年大学病院の専門外来で歯周病治療に従事し、重度の症例にも数多く対応してきました。また、歯周病に関する論文・著書の執筆や学会発表も行っており、日本歯周病学会認定の資格も取得しております。歯周病学に関する講義やスタッフ教育も行っていたことから、当院のスタッフに対するトレーニングにも自信を持っております。
歯周病はいまや「世界で最も蔓延している疾患」としてギネス世界記録に登録されている疾患であり、糖尿病、心血管疾患、早期低体重児出産、誤嚥性肺炎など、様々な全身疾患との関連が明らかになっています。患者様の生涯にわたる健康のためにも、ぜひ当院の専門的な歯周病治療をご活用ください。

歯周病(=歯槽膿漏)とは

歯周病(=歯槽膿漏)とは、歯と歯茎の隙間である歯周ポケットから細菌が侵入し、文字通り「歯の周り」の組織に炎症を引き起こす疾患です。口腔衛生状態が不良となると歯茎(歯肉)に炎症反応が生じる「歯肉炎」を発症しますが、さらにその状態を放置すると炎症が歯を支える骨(歯槽骨)まで波及し、その反応によって歯槽骨の吸収が生じます。この状態を「歯周炎」と呼び、いわゆる「骨が溶けた」状態となります。歯槽骨の吸収がさらに進行すると歯を支えることができなくなり、やがてその歯は抜け落ちてしまいます。現在、歯を失う原因の第一位は歯周病であり、「世界で最も蔓延している疾患」としてギネス世界記録にも登録されています。症状としては、歯茎の腫れや出血、歯のぐらつき、咀嚼時の痛みなどが挙げられますが、歯周病は「Silent disease」とも呼ばれ、初期のうちはほぼ無症状に病態が進行します。自覚症状が出てきたときには、すでに歯周病がだいぶ進行しているということも少なくありません。
一方で、歯周病は様々な全身疾患とも深い関わりがあることが知られています。増殖した歯周病の原因菌が口の中から血流に乗って全身をめぐることで、糖尿病、動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞、早期低体重児出産など、様々な問題を引き起こす可能性があるのです。患者様の生涯にわたる健康のためにも「たかが歯茎の病気」ととらえず、「お口の健康にとって最も気を付けなければならない病気」として対策を講じましょう。

このような症状・状態のときはぜひご相談ください

  • ブラッシングの際、歯ブラシに血がついたり、すすいだ水に血が混ざることがある
  • 口臭が気になる(口の中に変な臭いを感じることがある)
  • 周囲の人に口臭を指摘されたことがある
  • 朝起きたときに口の中がネバネバしている
  • 食べ物がつまりやすくなった
  • 歯並びが変わった気がする
  • 以前に比べ歯が長くなった気がする
  • 歯茎が赤く腫れている
  • 歯茎を押すと血や膿が出る
  • 硬いものを食べると歯が痛む
  • 歯がグラグラしている
  • 歯が浮いているような感じがする

歯周病の原因

歯垢(しこう)=プラークと歯石

歯周病の主な原因は、歯と歯茎の隙間である歯周ポケットにたまる歯垢=プラークです。プラークは、口腔内の様々な細菌が増殖し塊となったもので、この細菌が産生する毒素が組織を刺激し、慢性炎症を引き起こします。また、プラークは歯周ポケット内に深く入り込むと、通常のブラッシングでは除去が困難になり、やがて石灰化して歯石と呼ばれる硬い物質に変化します。歯の表面に強固に付着することからセルフケアでの除去は難しく、プラークがさらに蓄積しやすい環境を作り上げてしまいます。

咬合性外傷(こうごうせいがいしょう)

咬合性外傷とは、歯やその周囲組織に咬合力(噛む力)が加わることで生じる異常のことを指します。健康な歯周組織に対して、過剰な咬合力が加わることで生じる一次性咬合性外傷と、すでに歯周病などで歯周組織が弱っており、通常の咬合力でもダメージとなってしまう二次性咬合性外傷に分類されます。

リスク因子

上記のように歯周病の直接的原因はプラークですが、口腔内の環境や生活習慣の中に、歯周病になりやすくなったり、悪化させたりするリスク因子が潜んでいることが知られています。以下に代表的なリスク因子をご紹介します。

  • 細菌因子
    プラークの中に存在する歯周病の原因菌
  • 環境因子
    口腔清掃不良、喫煙、歯ぎしり、くいしばり、不良な被せ物や入れ歯、不規則な生活、ストレス、薬剤の服用、口呼吸など
  • 宿主因子
    年齢、人種、遺伝、歯数、免疫機能、糖尿病などの全身疾患

歯周病と全身疾患の関係

過去の研究により、歯周病は様々な全身疾患と関連することが報告されています。歯周病に罹患していると、歯周病の原因菌や炎症起炎物質(IL-1β、TNF-αなどのサイトカイン)が血流を介して全身に拡散します。これにより、遠隔臓器でも炎症や免疫反応が起こり、様々な疾患のリスクを高めると考えられています。以下にその代表的なものについてご説明します。

糖尿病

歯周病と相互関係がある疾患です。糖尿病に罹患していると歯周病が悪化しやすく、逆に歯周病の治療によって血糖値に改善がみられることがあります。炎症によるサイトカインがインスリン抵抗性を高めることが理由として考えられています。

心血管疾患(心筋梗塞、脳梗塞など)

歯周病の原因菌が血管内に侵入すると、動脈硬化を促進するとされています。特にアテローム性動脈硬化との関連が注目されており、歯周病に罹患していると心筋梗塞や脳梗塞のリスクを高める可能性があります。

早期低体重児出産

妊婦が歯周病に罹患している場合、プロスタグランジンなどの炎症起炎物質が胎盤を刺激し、早産や低体重児出産のリスクを高めることが報告されています。

誤嚥性肺炎

口腔内に存在する歯周病の原因菌が誤って気道に入ることで、肺炎を引き起こすことがあります。特に高齢者に多く、口腔衛生状態が不良な場合に認められます。

リウマチ

歯周病の原因菌が関節リウマチの発症や進行に関与している可能性が指摘されています。

認知症(アルツハイマー病)

歯周病の原因菌やその毒素が血流を介して脳内に到達し、神経炎症を引き起こすという報告が存在します。

歯周病の重症度と症状

歯茎が健康な状態

健康な状態

歯茎は薄いピンク色で引き締まった状態です。歯周ポケットはほとんどなく、ブラッシング時に出血もみられません。

軽度歯周炎(歯肉炎)

軽度歯周炎(歯肉炎)

歯茎に炎症が生じ、歯周ポケットが深くなります。歯茎はやや赤みを呈するようになり、ブラッシング時に出血が認められるようになります。

中等度歯周炎

中等度歯周炎

歯茎だけでなく、歯を支える歯槽骨にも炎症が波及した状態です。全体的に歯茎が赤く腫れあがり、歯槽骨の吸収が進行することにより歯周ポケットも深くなります。歯のぐらつきや口臭なども出現し、食べ物がつまりやすくなります。

重度歯周炎

重度歯周炎

歯を支える歯槽骨がほとんど吸収した状態で、歯周ポケットがかなり深くなります。歯茎は赤紫色で、歯茎の腫れ、歯のぐらつき、口臭、歯根(歯の根っこ)の露出、排膿(膿が出ること)などの症状が進みます。放置した場合、やがて歯が抜け落ちてしまう状態です。

歯周病治療の流れ

1

検査・診断・治療計画立案

はじめに、お口の中の徹底的な検査を行います。歯周病は歯茎の病気ですが、この検査においては歯茎の状態はもちろんのこと、口腔衛生状態、むし歯の有無、全身状態、服用薬など、様々な情報の収集を行います。また、レントゲン撮影により歯を支える歯槽骨の状態を調べたり、場合によってはお口の中の状況を歯科専用の一眼レフカメラで撮影し、記録に残すこともあります。中でも主眼が置かれる歯周組織検査(歯茎の検査)においては、歯周ポケットの深さを一歯ずつ測定し、同時に歯の動揺(ぐらつき)や出血の有無なども確認していきます。そうして得られた検査結果をもとに診断を立て、患者様ごとに最適な治療計画を立案していきます。歯周病治療においては、この検査・診断・治療計画立案が一番重要と言っても過言ではありません。場合によってはこの工程のみで、お約束のお時間をすべて使ってしまうこともありますが、安心・安全で効果的な治療のためにご理解いただけますと幸いです。

2

歯周基本治療

歯周病治療は検査・診断により立てられた治療計画に沿って治療を進めていきますが、どのような場合にもまず先んじて行われるのが「歯周基本治療」です。痛みがある場合などに行われる応急処置もこの治療内容に含まれますが、歯周基本治療において最も重要なのは「原因の除去」です。前述のように歯周病の原因は口腔内に残されたプラークであることから、歯周基本治療においてはプラークを徹底的に口腔内から排除する処置が行われます。具体的には、日常のセルフケアのレベルを向上させる口腔清掃指導から始まり、その後歯科医師または歯科衛生士が担当するプロフェッショナルケアに移行していきます。プロフェッショナルケアでは、専門的クリーニング(PMTC)や歯石取り(スケーリング・ルートプレーニング)などを行い、プラークおよび歯石の除去と再付着防止処置を行っていきます。歯周基本治療の内容は多岐にわたり、必要に応じて咬み合わせの調整や被せ物の除去、仮歯の製作などを行ったり、保存不可能な歯の抜歯を行うこともあります。

3

再評価検査

歯周病治療では、各治療工程が終了したときに必ずその効果を判定する「再評価検査」を行います。効果が認められた際には次の治療工程に進み、効果が認められない場合には同治療の継続または治療計画の見直しを行います。また、完治している場合には、健康な口腔環境を維持するためのメインテナンスに移行します。

4

歯周外科治療

歯周基本治療によりある程度の治療効果は認められたものの、深い歯周ポケットが残存したり、歯周病の症状が継続している場合には「歯周外科治療」を行います。歯周外科治療には多種多様な術式が存在します。当院では歯周基本治療では取り切れなかった汚れを取る「組織付着療法」、失われた骨(組織)を再生させる「歯周組織再生療法」、歯茎の形態的・機能的問題に対応する「歯周形成手術」まで、日本歯周病学会認定医が幅広く対応いたしますので、安心してお任せください。

5

再評価検査

上記③参照。

6

口腔機能回復治療

一連の歯周病治療により歯周組織が安定したら、歯周病により失われた歯や口腔機能を回復する「口腔機能回復治療」を行います。方法は通常のブリッジ・入れ歯治療やインプラント治療に準じますが、歯周病再発防止のため清掃性などをとくに考慮し治療を行います。

7

再評価検査

上記③参照。

8

メインテナンス

一連の歯周病治療が終了したら、治療終了時の良好な口腔環境を長期間維持していだくための「メインテナンス」に移行します。歯周病は再発しやすい疾患としても知られており、少しでも日々のケアを怠ると再治療が必要となることも少なくありません。このことから、歯周病治療においてメインテナンスは非常に重要となり、当院でも歯周病治療を行った患者様には必ず定期健診を受けていただきたいと考えております。定期健診の際には、歯周病治療の中で行ったものと同様の歯周組織検査ならびにレントゲン撮影などを行い、歯茎や歯を支える歯槽骨の状態に変化がないかを詳しくお調べします。変化がない場合には、専門的クリーニングなどのプロフェッショナルケアを行い終了となりますが、万が一変化(悪化)が認められた際には再治療を開始します。歯周病は「一度罹患したらうまく付き合っていくしかない疾患」ととらえることもできます。患者様の生涯にわたる健康のためにも、ぜひ当院の専門的な歯周病治療をご活用ください。

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